スタンダードってのも良し悪しではござるもの……
今月は、平井堅氏の「Ken's BarⅡ」などをトップページでお勧めしてみたりしました。
オープニングの次曲、「New York State Of Mind」は、ガイチさんファンならきっと洋楽をまったく聴かない人でも「どこかで聴いたことある」と思うはず。
そう、宝塚をご卒業されて初の主演作「ボーイズ・レビュー」で、傷心のシェリーちゃんが、亡き恋人を思って歌ったあの歌でございます。
……いくらなんでもビリー・ジョエルのオリジナルを聴いたことない人がおるとでも言うのか?ヅカファン見くびるのも大概にせえよ!!としかられそうなんですけども。
とはいえ、今回、普段さほど積極的に音楽を聴かない皆様にこそ、和洋折衷なポップスタンダードへの一歩としてお勧めしたいのがこの一枚。
「Ken's Bar」と両方揃えればなかなか心強い入門編としてあなたのCDコレクションを潤すはず。
まあ、そこはそれ、堅氏はなぜこれを選んだかな?と思うような曲も入ってるのでそこは驚かないで欲しいのですが。
(いやまて。道に倒れて誰かの名前を呼び続けたことがある人、なんてのもタカラヅカファンの中にはフツウに居るかもしれないかも知れないから、それはそれでいいのだろうか。)
聴きどころといたしましては、「堅氏ってきっとまっじめなんだなー!!」と思えるきちんとしたヴォーカルスタイルでしょうか。フェイクまで譜面に書いとるような感じがして、ほのぼのと面白いの。
個人的には「Moon River」、「Because Of You」と、ひばり様とのデュエット「Star Dust」がお勧め。
天下のひばり様とのデュエットなぞ、並大抵の歌手のできることではございません。声の相性もとても良いので必聴です。個人的には、前作「Ken's Bar」に収録されていた「見上げてごらん夜の星を」の坂本九サンとのデュエットより良かったな。
堅氏の柔らかくて聴きやすく美しい英語を、どうぞご堪能ください。
一方、今月の一冊としてお勧めした「猫の縁談」は、復刻版の文庫本というちょっとした珍本?で私もたまさか会社帰りの本屋でタイミングよく出会わなければ、決して手に取る事が無かったであろう一冊です。
表紙の味わい深い顔をした猫達の写真もさることながら、もうパラパラと捲るページに並ぶ文字の一行目から心惹かれ、小銭と引き換えに我が家に連れ帰ってみるとやはり、とにかくしみじみと面白い読み物だったのです。
古書店の店主を営む作者が、古本屋を生業とするものならではの細やかな観察眼と、実直で達者な筆致で描かれた味わい深く、ちょっとユーモラスな短編集。
どこかすっきりとは解ききれず、するめの噛み残しのように奥歯にひっかるようないくつかの謎が、乾いた古紙の臭いが漂うような風景の中で、丹念に編み込まれて行くような、そんな物語達。
作中登場する人物達の少し風変わりでミステリアスな造形のえもいわれぬ面白味というかちょっとしたえぐ味に、ふと気がつくと時を忘れて引き込まれてしまうのです。
表題作「猫の縁談」に登場する「猫じいさん」に振り回される登場人物たちが猫に抱くどこかしら滑稽でしみじみとした愛着。前に出すぎることなく行間に挿入されている巧みなユーモア。昨今、動物だの病気だのが絡むと何でも「泣ける」物語しかない、とお嘆きの貴方にこそ、是非お勧めしたい一冊です。いや、世界の中心で百万回繰り返される「泣ける」に「泣ける」スタンダードな人も、たまには「まったく泣けない動物もの」いかがでしょうか。
さーて、タカラヅカも最近、結構いいペースで観劇しているので、そのうち感想も書きたいなあ~、と思っています。
明日から関東地方は寒いようですので、皆様もばっちり防寒対策、防インフルエンザ対策をしてお出かけくださいね。
新型インフルエンザ、とうとう勤務先でも出始めたもの、大人の間ではどうやらあまり流行しないことに気づいたかも。とはいえ、小さいお子さんやお年寄りがいらっしゃるお家の方は、自分がどこかで貰って来て感染源にならないよう、十分気をつけてくださいね!


最近のコメント