愛しく思う気持ちは強し。
朝晩めっきり涼しくなって参りました。
彼岸花の紅が鮮やかな今日この頃、皆さまいかがお過ごしでございましょうか。
えー、世間では寒々とした面構えの候補ばかりが居並ぶ某党総裁選ではアソウ氏が圧勝だそうで、あ、そう。
リーマン・ブラザーズの経営破綻には内心ザマミロ、せいぜい青くなれやぁ斜陽のヒルズ族!!くらいに思っておりましたが、おかげさまで我が家の少ない株貯金まで値崩れ、結局は何もかもこの小さな暮らしと有関係。私の顔も白々と青ざめてます。
ついでに言うたら、汚染米なんかもきっとどこかでがぶがぶ食っちゃったか飲んじゃったに違いありませんわよ、ね、ね、奥様!おっほっほっ!
……だいぶやさぐれておるようですが。
今日は観劇のお話などいたします。
8月に「幕末純情伝」を観ました。この私がマミ様の坂本竜馬を見逃すわけがございません。
すぐに感想を書くつもりでしたが、これがまた結構なお芝居でして気が付けば早やひと月が経過してしまいました。
幕末純情伝、いやはや凄まじかったです。
幕末からこっちの現代日本史について特に興味の無い人間が観たところで、つか氏の意図したデフォルメはさっぱり伝わらないだろうなあ、という作品に仕上がっておりました。
竜馬が総司との恋もさておき身命かけて取り組んでるのは憲法9条の制定や女性参政権の獲得だったりするし、第二次大戦中、沖縄で日本軍にピストルを渡され一人息子を殺してしまった西郷隆盛は、それ以来男色家になり残忍な狂人と成り果てているし、劇中たびたび現れる旧日本兵の軍服姿の冴えない中年男、誰かと思えば詩人の島崎藤村だったりして。(藤村氏については各自で調べ判断されたし。)
近代史もですが、つか氏の作品やつか氏ご自身についてもほとんど知らずに、カッコいい男役を演じるマミ様だけをお目当てに観劇された人には正直、「ぽかーん?」な内容だったのではないかと思います。
私も勿論マミ様目当ての客のひとりではありましたが、氏の小説は若い頃に沢山読んでいましたので、すぐに「つか感覚」を取り戻せました。お芝居は10年くらい前に「銀ちゃんが逝く」を観て以来でした。長いブランクですが。
さて、作中の竜馬が幕末に願っていた新しい時代の元号は、自らを以て由となす、「自由」。
竜馬の夢はその暗殺によってもろくも消え、総司の仲間達も皆殺しにされ、時代は「明治」として新たな幕を明ける。なんという皮肉だろうかと。欧米諸国に倣って作られた近代国家(ネイションステイト)とは戦争をする為に作られたシステムであるというような主旨の事を松岡正剛氏がその近著で喝破していたのを思い出しました。
平成20年に幕を開けた「幕末純情伝」は、竜馬も実は女であるという設定に変更されており、それが何の暗喩なのやら私の小さなノーミソでは、皆さまに「こうであると思うぞよ!」と強く私見を述べるほどの確たる答えが出せません。
しかし男女(男男、女女でもいいのかしら?)の互いが愛しく思う気持ちを強く尊ぶ事を以って、国家権力やら思想やら何やらによる殺戮の無残さを訴えているのには違いなかろうと。
とはいえね、客席には「はとバスツアーで新橋演舞場の出し物を観劇」に来たオバちゃん達が満載。観劇後は案の定、「ぽかーん?」な感想があちこちから聞かれました。
「年寄りには難しすぎて、わかんないやねー。」
内容もでしょうが、早口怒鳴り芝居の台詞を聞き取るのもご年配の方にはちょっと大変だったろうなあ、と思います。
つか芝居とは、この勢いとキョーレツなデフォルメをも楽しむ舞台だという認識でご覧じなかった向きには、マジでちんぷんかんぷんだったことでしょう。
(しかし、いくらなんでもはとバスツアーで観劇するような作品かね?これは。)
そして、麗しのマミ様ですが。
お稽古が始まった当初、男性の中に混じってご自身が男性を演じると、やぱりどうしても自分が女性に見えてしまうし、しまいにはご自身の声までいやになってしまった、というようなことを仰っておりました。(徹子の部屋でだったけかな?)
ですが実際の舞台で拝見したマミ様は、やっぱりどの男性よりもイケメンでスタイル抜群でカッコ良く、お声も女性とは思えぬ渋さですし、えーとまあ、女性に見えたのか??というとそーでもなく(……)中性的な魅惑の超スレンダー美青年に見えたように思います。
この作品はもろもろ痛々しく、多少つらいシーンもあったけれど、それでも私はこの舞台は概ね満足であり、セクスィな美青年よろしいマミさまをも充分に堪能致しました。
でもって下世話な部分では、女でもいいじゃない、子ども作ってやれなくてもいいじゃない。
その愛ゆえに一回くらいは総司を抱いてやりゃあ良かったじゃん、とも思ったり。
私が竜馬だったとしても、そらむしろ女としての優しさと強さが邪魔するほどに、どんなに総司を愛しく思っていてもそれは出来なかったとは思うけど、単なる観客のスケベ心としては、マミさまと石原さとみちゃんの、そんなような激しい場面なんかをちょっと覗いて萌え萌えしたかったぞよ、と。(あーあ、一番困った客だなあ。)
うむ。「幕末純情伝」はとにかく上記のような感じの作品だったのであり、(ん?ぜんぜん分からんって?)私も我が付属HPの主旨を鑑みれば我が意見をあまりに堂々とここで開陳しても飛んでくるものが恐ろしくてあまり自由に感想が書けぬ次第なんですの。
ただ私が思うに、表現に携わる人間が平和を唱えなくなった世の中というのは恐ろしいものであり、また表現に携わる人間が曲論的ナショナリズムを煽るのはもっと恐ろしい事態だと憂えている、とだけは言っておこうかな。
そんな中で、誰にタコ殴りにされようともその時代時代に鮮烈な作品を世に問うつかこうへい氏はやっぱり凄いと思う。
と、いうわけで。今回はびえびえと怯えながら書いてるので、ちっともまとまりませんでした。(この腰抜けめーー!!)
次回は「ゲキ☆シネ」で観た「メタルマクベス」を書く予定でございます。またそれもどんな感想になることやら、我ながらおそろすぃ。
(私の中では現在、プチ内野様ブーム、到来中。とうとう大人の男にも目覚めたか??)
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